日々野原や空で見つけたものを綴ります
心の野原や空で見つけた本や音楽、絵などのことも・・・
小さき光のかたちして
081116_1346~001_001.jpg先日、公園で見つけたイチョウの木。
早々と落葉が始まっていました。
日当たりの良い場所にある小さな木だから、きっとこの公園のどのイチョウよりも早く黄葉したに違いありません。
そして小さな木だから、いのちの巡りも速いのでしょうか。
電飾しているわけではないのに灰色の空の下、輝いていました。

081116_1348~003_001.jpgこちらは反対側に立っているイチョウの木。
この日は時折パラパラッと、傘はいらないくらいの雨が降りました。濡れたアスファルトは深い空の色。
こちらの木はたくさんの葉が残っていて、何故か白っぽく見えます。
金色というよりも白金のように輝く落ち葉は星屑のようでした。こんなふうにまるく散り敷いているのは風が弱かったためでしょうか。
そういえば・・・・・・

「金色の 小さき鳥のかたちして 銀杏(イチョウ)散るなり 夕日の岡に」 
という与謝野晶子の歌がありましたっけ。
確か小学校の高学年の時、国語の教科書に載っていて、感動したことを覚えています。少女だった私の脳裏には、藤城清治さんの影絵のような世界が浮かんできたのです。
その時から、それまであまりに身近な存在で気にも留めていなかったイチョウが急に素晴らしく思えてきたのでした。
とはいうものの、やはりこの季節以外では「居て当たり前」のようなイチョウさんではあります。
風にサラサラと小枝がが揺れるわけでもなく、鮮やかな花を咲かせるわけでもなく、その葉の緑色は何となく灰色がかって重い感じがします。
でも一年の終わりに近い1ヶ月ほどは、こんなに綺麗な姿になって、葉っぱで遊ぼうと子ども達が集い、ギンナンを拾おうと人々も寄ってきて・・・
並木道を歩く人の口からは、思わず「わ〜、キレイ!」という声が出るでしょう。
そのような人々の姿や声に、イチョウさんはちょっと誇らしいような気持ちになっているでしょうか。なっていて欲しいと思います♪

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| 16:49 | のはら | comments(12) | trackbacks(0) |
曙色の季節
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今年もジュンサイ池公園が曙(あけぼの)色に染まる季節になったので、メタセコイアの様子を見に行きました。メタセコイアの別名は曙杉。
期待通りに紅葉していて、青空と池に映えていました。
去年も見ましたが、今年の方が落ち着いた色のように思えます。もしかすると、数日後には更に鮮やかさが増すかもしれませんが。

081029_1026~001_001.jpgこちらは同じ池の対岸に数本あるラクウショウ(落羽松)です。
初めてここに来た時にはメタセコイアとの違いがよく分からなかったのですが、今では区別ができます。
双子ちゃんも接していくうちにだんだん特徴がつかめてくるのに似ているような(笑)
ラクウショウの葉はフワフワで、まだ緑の部分も残っていました。
直径2cm位の実がつきますが、今年は豊作のようです。空に幾つも浮かんでいる様子はユーモラス。

081121_1401~001_001.jpgジュンサイ池の片隅には東屋があり、そのそばにはモミジの木が植えられています。
たった1本なのですが毎年みごとに色付きます。
日に透かしてみれば紅い葉はさらに輝いて、気分はすっかり京都です♪
東屋でお抹茶でもいただけば完璧なのですけれど、いつも家から持参する温かい麦茶で喉を潤しました。

081123_1620~001_001.jpgこれは曙の空ではありません。
つい先程、お日様が山の端に沈んだところです。
今日のように雲の無い日の夕暮れは少し物足りない気もしますが、オレンジ色のグラデーションの中に幼かった頃の日々などを思い出させてくれます。
4時半になると「か〜ら〜す、何故泣くの〜♪」のメロディーが街に流れるのですが、この頃はちょうど合わせたかのようにカラスの群れ(何十羽も!)が飛んでいくので可笑しくてたまりません。カラスさんたち、意外と几帳面なんですね。

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| 16:48 | のはら・そら | comments(10) | trackbacks(0) |
チャペルコンサートへ♪
フォレストイン昭和館のガーデンチャペルで行われた村松健さんのピアノコンサートに行ってきました。
最寄り駅はJR青梅線の昭島駅。
我が家からは車で30分くらいで行くことができるのが嬉しいです。
水曜日は仕事のある日なので今年は諦めていたのですが、訪問先の都合で他日に振り替えとなり、休みがとれました。本当にラッキーです♪
今年で3回目の参加。ということは、ファンになって3年経ったということでしょうか・・・

去年もちょうど今頃でしたが、紅葉は今年の方が少し早いような気もします。
ピアノ演奏の後ろでは、木々が風に揺れ、木の葉がひらひらと・・・時折小鳥が飛んできたり、また飛んでいったり・・・森の上の空は明るくなったり暗くなったり・・・その空を白い雲が通り過ぎていったり・・・

081119_1537~002_001.jpgピアノだけでも至福のひとときなのですが、今年は何と
村松さんのピアノに加え、折笠満さんのチェロ、折笠美和子さんのヴァイオリンの共演もありました。
ピアノの音に厚みのあるチェロと繊細なヴァイオリンの音が加わり、特にアンサンブルの1曲目は大好きな作品でしたので感激しました。折笠満さんと美和子さん、本当に素敵なご夫妻です。

081119_1537~001_001.jpgコンサートが終わってから外に出てみると、小さなチャペルは日に輝いていました。
でも、早くも木立の影が・・・これから冬至まで昼の長さは短くなっていくばかりですね。
少し前まで、この建物の中で夢のような時間が流れていたのかと思うと、可愛らしいチャペルがいっそう愛おしくなりました。

081119_1644~001_001.jpg名残惜しいけれど、主婦に戻って帰路につきます。
空に色々な雲が浮かんでいるのを時々見ながらハンドルを握っていると先程聴いた『雲の澪を行く』が頭の中に流れてきました。そういえば、村松さんの今日のトーク、雲に関するものが多かったような・・・
買い物を済ませて家に帰ると、ベランダから、ちょうど夕焼けが見えました。心の中には、今日聴くことのできた大好きな曲『ゆうまぐれの国』が流れてきます。

村松さんが自筆で書いていらっしゃた言葉の通り「ひととき自分自身に還る時」を見つけることができた素晴らしいコンサートでした。

| 22:47 | 本・音楽・美術など | comments(12) | trackbacks(0) |
澄み切った空の下
週の前半は曇りや小雨の天気が続いていましたが、ここ3日ほど青空が広がっています。昨日は朝から夕方まで雲ひとつない小春日和。
愛車キャロちゃんの車検を予約してあったので、ディーラーさんに出し、代車で多摩川に向かいました。
前回の記事の場所より10km位上流にある釜の淵公園へ。
代車は軽自動車ではありませんが間もなく慣れ、予定より早く到着。

いつになく多摩川に架かっている白い橋が美しく見えました。
実はこの橋を今までそれほど良いと思ったことは無かったのです。
昨日は何故きれいだと感じたのでしょう・・・澄み切った空、久しぶりの青空が背景にあったためでしょうか。

081113_1135~002_001.jpg紅葉は予想していたよりも進んでいました。我が家からは10kmも離れていないのですが、やはり山に近く、紅葉前線は一足早く近づいているのでしょう。
いつもの平日は遠足の子ども達もよく見かけますが、スケッチのグループ、釣り人数名、個々に散策している人がいる程度で、実に静かでした。
聞こえてくるのは川の流れの音と、上空の鳶の鳴き声。木の枝から離れた枯葉が地面に落ちる音。
耳を澄ませば、お日様が降り注ぐ音までも・・・

081113_1135~001_001.jpg昨年の秋には台風のために茶色の濁流だった川もすっかりきれいになりました。澄んだ流れの中には川底の小石や落ち葉、砂の粒さえ見えます。
川原にあった流木なども片付けられ、100% 元に戻ったといえるでしょう。
自然の浄化作用の素晴らしさを改めて感じるとともに、人々の努力にも感心しました。

川から斜面を上り、雑木林へ。野アザミも咲き終わり、今は殆ど花がありません。
様々な形のドングリや落ち葉の上をカサコソと音を立てながら歩いていくといつの間にか真っ黒な猫がついて来ます。目は輝くばかりの金色。
ニャ〜♪と挨拶すると、案内するかのように時々振り返りながら前を進んでいきます。やがて林の出口に着きましたが、そこには他に3匹もノラちゃんが!

黒猫と他の3匹を見て、思い出しました。初夏の頃、夫と対岸のハリエンジュを見に行ったことを。その時何匹か猫を見かけたのですが、この子達に間違いありません。
多摩川を挟んで対岸とこことは長い大きな橋でつながっているのです。
ノラちゃんたちがトコトコと橋を渡っている様子を想像すると何だか楽しいような、胸がキュンとするような・・・

081114_1628~001_001.jpg雲ひとつ無い日の夕方は、夕焼け雲もありません。
空全体が茜色に染まり、薄紫の富士山がぼんやりと見えました。
今日はもう天気が下り坂で、午後から灰色になった空をカラス達が急いで帰っていきます。天気の変化を繰り返しながら、秋は深まっていくのでしょう。

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| 16:49 | のはら | comments(10) | trackbacks(0) |
自然のオブジェ
081104_1411~001_001.jpg東京は灰色の空が続いています。
仕事帰りに多摩川へ寄ってみましたが、芒の穂もピカピカ光らず、カワラノギクの花も終わりになっていました。
いつかのガチョウさんも姿が見えません。
吹く風も冷たいので帰ろうとした時、こんなものが目に入ってきました。
巨大です。高さは10mを軽く超えるでしょう・・・

081104_1411~001_002.jpg近づけば忍者ハットリくん?!
大きな木に蔓性の植物が絡みついているようです。
何だか可笑しくて寒さが吹き飛びました。作ろうとして作れるものではありません。自然のオブジェ、なかなかの傑作ですね。
バックが青空だともっと素敵かも。こんどは晴れた日に来てみましょう。

081111_1131~001_001.jpg土手の桜並木の紅葉もそろそろおしまい。
所々に咲いている野菊が寂しげな風景に彩りを添えていますが・・・暖かなお日様の光と青空がそろそろ恋しくなってきました。
曇り空のもと、我が家の近くの大きなトウカエデだけは暖かな色彩を惜しげもなく与えてくれています。
私は彼女(彼?)に憧れます♪

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| 17:28 | のはら | comments(8) | trackbacks(0) |
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