日々野原や空で見つけたものを綴ります
心の野原や空で見つけた本や音楽、絵などのことも・・・
心の中で続く旅
080829_0546~001_001.jpg昨夜の雷雨は今まで経験したことがないほど激しいものでした。明け方近くになってやっと静かになり、6時頃には青空も・・・久しぶりでした。
思えば先週鳩ノ巣に行った翌日から、ずっと雨が降ったり止んだりの1週間でした。その間、いつもの暮らしを続けながらも、様々な山水画に渓谷の風景を見つけたり、出会った植物について調べたり、心の中では小さな旅が続いていたような気がします。

080822_1152~002_001.jpg鳩ノ巣渓谷で見かけた花は、それほど多くありませんでした。前の記事の最初に載せた黄色い花が最も多く咲いていましたが、キンミズヒキでしょうか。普通のミズヒキはタデ科ですが、こちらはバラ科です。
駅から川へ向かう道で出会ったのが、この白い花。
一見目立たない可憐な花ですが、近くで見ると結構きらびやか。

これはもしかするとセンニンソウ?と思いましたが、調べてみるとボタンズルという植物のようです。同じキンポウゲ科センニンソウ属ですからよく似ていますが、こちらの方が華やかに見えます。
山水画のような景色に仙人草だったらピッタリだったのですけれど。

080822_1124~001_001.jpg次に見つけたのも白い花。こちらは近くで見ると蝋のような質感。花のような蕾のような、何となくハッキリしません。少し離れた道端にあったものは、まばらに咲いた花に混じって青い実がついていました。
今までに一度も見たことのない植物でした。
帰宅してから図鑑で調べ始めましたが、取っ掛かりがありません。
我が家の「生き植物図鑑」(夫)もお手上げ状態。
葉っぱの感じからユリ科を調べましたがありません。
そうだ、青い実が生っていたっけ・・・花ではなく実の方で調べていくと、ありました! ヤブミョウガ。
ミョウガはショウガ科。ヤブミョウガはツユクサ科で関係はありません。葉の形が茗荷に似ているためこの名がついたそうです。

080822_1206~001_001.jpg初めて見る花が続いた後、川沿いの道を行くとお馴染みのタマアジサイが迎えてくれました。
淡い薄紫の、とても優しげな花です。青梅に来るまでは、その存在すら知らなかったけれど、多摩川の上流や御岳山にはたくさん咲いているので、今ではすっかり仲良しに。タマアジサイの名は、蕾がしっかりした苞(ほう)に包まれ、大きなまるい形になることから。

画像は、その苞が開き始めたところです。咲くとガクアジサイのような感じになります。まだ蕾の状態のものがたくさんありましたので初秋の頃まで楽しめそうです。

080822_1151~001_001.jpg渓流沿いの大きな岩の間に、こんな小さな花が咲いていました。よく見なければ通り過ぎるところでした。
これも初めて出合った植物で、なかなか名前が分かりませんでしたが、図鑑をパラパラとめくっていたら偶然に発見! イラクサ科カラムシ属のコアカソ、あるいはクサコアカソのようです。
妙な名前のようですが、アカソは赤麻と書き、その仲間の小赤麻、草小赤麻という訳です。古代からその繊維を利用して人々は衣服などを作ってきたそうです。
この小さな花はモールで出来ているよう・・・ちょっと「キモカワイイ」感じです(?!)

080822_1211~001_001.jpg080822_1253~001_001.jpg080822_1234~001_001.jpg

渓谷を散策しているうちにお昼になりました。鳩ノ巣小橋のすぐ横に素敵なお店があったので、そこでランチをいただくことに。
入り口ではウサギがお出迎え。あたりには美味しそうな匂いが漂っていました。お店の名前は「ギャラリー・ぽっぽ」
窓側の席からは渓谷の流れと緑が見渡せます。美しい景色の中で、有機野菜たっぷりの美味しいお昼ご飯。食後は店内に飾ってある作品を見たり、本棚にある絵本などを読んでゆったり過ごしました。
ここで素敵な一冊の本と出会ったのですが、それについては、またいつか・・・
小さな旅は心の中で、さらに続いていくようです♪

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| 16:07 | のはら | comments(8) | trackbacks(0) |
鳩ノ巣渓谷へ
急に涼しくなった一昨日、奥多摩の鳩ノ巣渓谷へ行ってきました。
以前、友人たちとキャンプ場に遊びに行ったことのある長女がガイド役。
旅行気分を楽しみたいので、車ではなくJR青梅線に揺られてのんびりと。

今まで「鳩ノ巣」って何だろうと漠然と思っていましたが、現地看板にその名前の由来が詳しく紹介されていました。

要約すると・・・明暦3年(1657年)、江戸に振袖火事と呼ばれる大火があり、町の復興のために奥多摩の木材が必要となった。木材は多摩川を利用して運搬されるため、沿岸各地には人夫を泊める飯場小屋が建てられた。このあたりにも多くの人々が居住し働いていた。
いつの頃からか、ここに祭った水神社の森に2羽の鳩が営巣し、その様子が睦まじかったので、人々は霊鳥として愛護した。
江戸よりの使者や、帳場や仕事場への往来の人々は、いつのまにか「鳩の巣の所まで」とか「いつもの鳩の巣の所へ」と指示したり、相互に呼び合うようになった。次第に名の如く呼称するようになり現在に至っている・・・とのことです。
可愛らしい鳩はもちろんのことですが、人々の様子も微笑ましく、素敵な地名、駅名だと思いました。

080822_1119~001_001.jpg駅から渓谷へ降りていく途中に、二つの滝がありました。
左は「双竜の滝」 確かに2頭の白竜がいるようです。
それほど大きくはないのですが、勢いがあり、物凄い水音でした。
上から見下ろすと、吸い込まれていきそうで怖いくらい。
ゴーゴーという水響きにすっぽり包まれ、真っ白な流れを見ていると、何か霊的なものさえ感じました。

080822_1130~001_001.jpg双竜の滝を過ぎ、なお降りていくと「水神の滝」がありました。こちらは本当に可愛らしい小さな滝です。水は澄んで、あたりの緑を映していました。
このすぐ近くの小高くなった所に水神様が祀られています。仲むつまじい霊鳩にあやかり、玉川水神社は縁結びの神としても有名だということです。
お参りを済ませ、いよいよ渓谷へ向かいます。

080822_1146~001_001.jpg上流の方向へ道なりに行くと小さな釣り橋に着きました。橋のたもとには、こんな立て札が。
私たちの前には団体客がいたのですが、係の人は5人ずつ数えながら渡るように気をつけていました。子供たちのグループを引率していた人は「子供2人で大人1人分だからね」と10人ずつ区切って渡らせています。皆さん、ちゃんと守っているのですね。

080822_1147~001_001.jpg静かになったところで、私たちも渡りました。
けっこう揺れましたが、私は全然平気。
小橋からは渓谷の様子がよく見えます。以前、御岳渓谷に行った時、いつも見ている多摩川の景色に比べ、岸壁がずい分迫っていると思いましたが、ここはより切り立っています。上流なので当たり前のことなのですが、予想をはるかに超えていました。

080822_1155~001.jpg対岸からの眺めです。
架かっている橋を渡ってきたわけですね。
この景色、まるで山水画のよう!
よくこんな風景を水墨で表現したものを観ますが、巨石や急峻な山などは多少誇張されているのかとも思っていました。しかし、まさに実景として目の前に広がっていることに本当に驚きました。
今は華やかな彩りに欠けますが、
紅葉の頃訪れたら、どんなにきれいなことでしょう・・・


道で見かけた可憐なお花と、ランチをいただいた素敵なお店のことは、また次回ご報告いたします♪

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| 16:23 | のはら | comments(10) | trackbacks(0) |
続 緑のカーテン 
          

このところ、暑い外から帰宅するのが楽しみ♪
我が家はマンションの西南の一角にあって、日当たりがいいのですが、夏は西日がまともにあたります。
気温が上昇するのはもちろんですが、キラキラした太陽光線が余計に暑さを感じさせるのです。
そのため例年、すだれを掛けて光を和らげるのですが、今年は緑のカーテンがその役目を立派に果たしてくれています。
まさか、こんなに効果があるとは・・・
ゴーヤがあるのと無いのとで、たぶん実際の気温に大差は無いと思いますが、受ける感じが全然違います。
ただいま〜と玄関のドアを開け、リビングへと進むとこんな室内風景。
狭い我が家ですが、帰ると今まで以上にホッとして・・・。

080812_1735~001_001.jpgベランダ側から見ると、ゴーヤの葉っぱが茂っているのがよく分かると思います。
切っても切っても伸びてくるので、今朝は麻紐を物干し竿受けまで延長しました。
「緑のトンネル」とまではいかないでしょうけれど、多少立体的になりそうです。フウセンカズラも伸びてきたので、レースのようなミニカーテンも出来るかもしれません。


080813_0611~001_001.jpg待望のゴーヤの雌花ですが、第1号が咲きました。
雌花と雄花の区別がつくかしら、なんて心配は無用でした。
最初から花のもとの方が膨らんでいるのです。そして花の芯の部分が雄花は黄色、雌花は黄緑色。
花の寿命も確かに長いことが分かりました。
今日までに雌花は第4号まで確認できています。


080816_0543~001_001.jpg何日かすると、ミニミニサイズのゴーヤになりました。
花はだんだん萎んで小さくなり、画像のように先端についていましたが、いつの間にか落ちていました。
それから毎朝見る度に成長しているゴーヤくん。
先ほど測ってみましたら約10cmに!
この子と、後に続く弟や妹たちの成長が本当に楽しみです♪


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| 16:33 | のはら | comments(15) | trackbacks(0) |
ヒマワリの観察
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残暑お見舞い申し上げます

立秋から1週間・・・少しずつ、ほんの少しずつですが秋は近づいています。
当地では丁度立秋の日よりコオロギが鳴き始めました。
日没の位置も、だんだん南の方へ戻りつつあります。

とはいうものの、やはり毎日暑いですね。そんな中、元気いっぱいなのがヒマワリたち。

その明快な色彩と印象的な形・・・チューリップと並んで、小さい子も名前を知っているお花の代表ではないでしょうか。
きっと「ひまわり」という語感もいいのではないかと思います。

以前はどこでも見かけましたが、年々少なくなっているような気がしているのは私だけかしら。
種類は増え、切花でも売られるようになりましたが、昔ながらの大人の背も越すような大きなものは、案外少ないように感じています。

その大型のヒマワリが、よく行く公園の駐車場にありました。
自分で栽培したことはないし、今までじっくりと観たことが無かったのですが・・・

080812_1050~002_001.jpgたくさん並んでいる中に、やや小さい咲き始めのものが何本かありました。その様子にビックリ。
花びらは全体に同じスピードでフワーッと開いていくものかと思っていましたが、半分くらいは開いて、残りはぴったりと折れているのです。
これから順番に起きていくのでしょうか。ずっと見ていれば分かるのかもしれませんが、そうもいかず・・・

とにかく一斉に開くものではない様子。ここのヒマワリだけのことかしら。これが本日の発見その1。

080812_1054~001_001.jpg次に、花びらは全て開いているけれど、まだ若い感じのお花をよーく観てみると、茶色になっていない芯の部分がこんな模様に。
まるでコンピーター・グラフィックス!
渦を巻くように規則正しく並んでいるのです。
なぜか青味を帯びていて・・・光線の具合やレンズのせいではなく、孔雀の羽のように確かに光沢のある青。

ヒマワリを簡単に描く時、よく真ん中の部分を格子状にしますが、実はもっと複雑なんですね。これが本日の発見その2。

自然のデザインの巧みさや不思議さにしばし見とれて、そういえばその間、暑さを完全に忘れていました。残暑を乗り切るには、自然を見つめるのが一番かもしれません。
私が小学生だったら、この小さな発見を自由研究にまとめるのですけれど(笑)

何だか子供時代に戻ったような、心弾む午後でした。

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| 16:13 | のはら | comments(10) | trackbacks(0) |
池のまわりで
080809_1153~001_001.jpg今日は朝から曇がち。気温もいくらか低めでホッとしています。久しぶりに休みの取れた夫と買い物がてらお散歩することに。
何処にしようか迷いましたが、しばらく行っていなかったジュンサイ池公園へ。
丘の上のアンネの薔薇たちは夏休み。葉っぱだけが光っています。タイの子供たちが植樹した夾竹桃は、小さいながらも真っ白な花を咲かせています。
池の鯉はぬるそうな水の中を、の〜んびり泳ぎ、モネが描いたような水面を僅かに揺らしていました。

林の木々にはあちらにもこちらにも・・・数えきれないほどの蝉の抜け殻が。
それらを見ていると耳元を何かがシュッと飛んでいき、すぐ目の前の木に止まりました。
この蝉です。真っ黒な目がとっても可愛い。きれいな薄い羽を通して、葉のそよぎがはっきり見えます。何となく生まれたてのように思えました。歌う声を聴きたかったのですが、ただじっとしているばかり。

080809_1157~001_001.jpg池の周りにはラクウショウが何本か植えられています。フワフワした羽のような葉の中に、こんな実が幾つも下がっていました。顔のようにも見えて、どことなくユーモラス。
松には、まだ青い松ぼっくり。色々な木の色々なドングリ・・・まだ青いですが、秋への歩みは着々と進んでいます。
池のほとりにはフジバカマが咲き始めていました。

時折日も差してきて暑くなったので帰ろうとした時です。ふと、近くの草むらに目をやると大きな蝶が・・・今まで見たことの無い蝶です。そっと近寄ってみましたが、微かに翅を動かす程度で全く逃げません。
黒い地にごく薄い、ライトグリーンが混ざったような水色の模様。教会のステンドグラスのようにも、漆に施された螺鈿のようにも見えました。

080809_1202~001_001.jpgどことなく品があって蝶の世界の王子さまという感じ。
夫も初めて見たと言います。この辺りでは珍しい蝶なのでしょう。
帰宅して調べてみると、アサギマダラと判明しました。Wikipediaによると「成虫がよく吸蜜するヒヨドリバナやフジバカマも、蜜にアルカロイドを含む。アサギマダラはこれらのアルカロイドを取りこむことで毒化し、敵から身を守っている」とあります。

ああ、それでフジバカマのそばにいたのねと、深く納得しました。

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| 16:59 | のはら | comments(14) | trackbacks(0) |
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